「東京中央放送局聴取感度略図」を展示しました2021年09月19日

東京中央放送局聴取感度略図

昭和3年頃の「東京中央放送局聴取感度略図」を展示しました。埼玉県、新郷の新しい送信所ができて10kW に増力した東京が関東甲信越をカバーしていたころの各地の必要な感度をラジオの種類で示した一般向けの地図です。

「鑛」が鉱石式、数字が真空管式の高周波増幅の段数を示しています。関東平野が鉱石のエリア、長野や新潟では高周波2段、つまりニュートロダイン式以上の高級機が必要ということになります。

電波がイメージより強いように思いますが、これは高さ10メートル、水平部12メートルの「標準アンテナ」を使うことが前提になっているためです。

地方のリスナーには負担が大きく、「全国鉱石化」の限界が見えています。この後長野など、中央放送局管内の主要都市への地方局設置が進められていきます。

絵葉書をA4判に拡大して展示します。