夏季公開期間に入ります2021年08月01日


7日(土)から17日(火)までの10日間、当館は夏季の連続公開期間に入ります。せっかくの夏休みですが、特に関東を中心に新型コロナの感染が深刻になっています。

本当は皆様に来ていただきたいのですが、GW期間に続いて、特に遠方からのご訪問を計画されている方は、状況が落ち着いてからお越しくださるようお願いせざるを得なくなりました。

県内の感染状況に応じて臨時閉館の可能性もあります。ご来館の際は事前にサイトでご確認ください。よろしくお願いします。

カラーネット9の原型を展示しました2021年08月23日

カラーネットの原型の展示

日本初のトランジスターカラーテレビは、ソニーではなく、ゼネラルで作られた「カラーネット9」です。特殊なカラネトロン方式を採用した小型のテレビです。

前の東京オリンピックの1964年に発表されましたが、少数市販されただけで終わりました。これには:
 元々大型化が困難な方式であった。
 技術者が設計者が引き抜かれた。
 会社の経営状態が良くなかった。
など、様々な理由がありそうです。

というわけで現物は先ず出てこないので、原型となった白黒のトランジスターテレビを展示しました。カタログと比べてみると、裏蓋の部分を5cmほど引き延ばしていることがわかります。カラーCRTが90度偏向で長いからでしょう。

ミゼット型の展示を補強しました2021年08月24日

展示改善

スピーカが別れた形のラジオ(右:ナショナルR-51型)から屋根が丸い形のミゼット(左:シャープ37型)につながる変化はかなり唐突なものに感じます。この間のつながりを示すものとして、過渡期のモデル(中:シンガー)を展示しました。金属製のミゼットという変わったものです。肩の部分の段の部分に、スピーカが別れていたころの名残が感じられます。

実は松下の自社開発1号機として東京放送局の懸賞に出した試作品は、このシンガーのような金属キャビネットのミゼット型でした。
全国で発売することを考えて少し保守的なデザインで市販したら、すでに旧式になっていました。

実はこの3台は同じ年に発売されました。アメリカで1925年頃から1929年にかけて進んだ変化が、5年遅れてラジオが始まった日本にはいっぺんに入ってきました。混沌とした変化の激しい時代を物語っています。

デザインの流れが少しわかりやすくなったかなと思います。