古典ラジオの修理(1)2021年01月22日

古典ラジオシャーシ

5球スーパーの修理が続いたので古典ラジオの修理を始めました。
バッテリーケース付きのセミコンソール型のラジオですが、状態が悪いので、手を入れずに「置き台」にしていました。
キャビネットに虫食いがあって、きちんと見ておかないと怖いので手を入れることにしました。

キャビネットを直すのにシャーシを取り出します。古典ラジオらしい1枚板のシャーシにベニヤ板のパネルが付き、珍しい形の派手なドラムダイヤルが付いています。回路を見ると、226-227-112A(201A?)の3球交流式で、バッテリーケースに収められていたはずの電源部は失われています。中央が検波管の227ですが、高周波増幅管との間に低周波トランスが付いています。もう1個の低周波トランスは失われています。この配置だと、レフレックスになっているようです。

ざっと見ただけでかなりの部品が欠品しています。
・レオスタット
・アンテナ端子
・低周波トランス1個
・検波コイル、再生バリコン(誘導再生の可能性あり)

この時代の部品は標準化されていないので、ここまでなくなっていると大改造しないと修理は困難です。それに、この機械は電池式から交流式に大改造されています。シャーシを掃除したら、前側のバリコンの下に201Aのソケットが4個付いていたことがわかりました。元々201Aの4球式だったのを分解して板を前後逆にして3球レフレックスに組み直したと思われます。オリジナル度も低いので、今回はシャーシは切れた真空管を挿して形だけそれらしくする程度にします。

ベニヤ板のパネルには虫食いの穴がたくさんあります。ベニヤ板を切って穴をあけて墨を塗れば簡単に作れるので交換しようと思ったのですが、パネルの裏に「ラヂオパネル」のゴム印が押してあって、これをなくすのは惜しいので、虫食い穴をパテで埋めて補修します。

レオスタットはちょうどダイヤルとデザインが合う台座付きのものが見つかったので、取り付けます。