DMの準備を始めました2021年03月07日

DM準備中

天気が良く、少し暖かい日曜日です。
企画展と、今年度の開館の準備を進めています。

展示と並行してご案内のお手紙の準備を始めました。いつものとおり展示台を作業台にしています(場所がないのです)。お手紙とパンフレットを封筒につめていくだけの作業ですが、多くのお客様や、他の博物館の皆様とのつながりを感じられるひとときです。

企画展準備中2021年03月10日

展示の一部

今年の企画展「焼け跡のラジオ」の準備は順調に進んでいます。
少しだけ展示の様子を写真でお知らせします。
昭和20年9月から昭和24年までの短い期間ですが、物のない時代に、手に入るものを工夫して使いながら様々な製品が誕生し、戦後の歩みを始めたラジオ業界の様子を伝えられればと思います。
(準備中なので、展示が変更されることがあります)。

仕切り壁を作りました2021年03月15日

テレビ展示コーナー

今まではテレビのコーナーと企画展示コーナーの間に何もなく、どうも落ち着かなかったので、仕切り壁を作りました。
目の高さ位の低い壁で見通しが効くようにしました。
壁面に、今まではテレビやステレオの上に並べていたテレビのカタログを展示し、ビデオデッキのカタログも追加で展示できました。
壁の裏側は企画展のポスターや掲示物を展示しています。

大掛かりな工事はこれで終わりです。
だいぶまとまってきました。

出展目録を公開しました2021年03月18日


企画展「焼け跡のラジオ」の出展目録をpdfファイルで公開しました。
http://www.japanradiomuseum.jp/2104sengo-list.pdf
公開前にネットに上げられるのは珍しいことです。今回は何とか間に合いました。今後、期間中に展示を変更する可能性がありますが、こちらのリストは更新していきます。会場で配布する出展目録には、解説や展示品の一部の写真を掲載します。

電蓄の修理(1)2021年03月21日

42p-p電蓄シャーシ

今日は春の嵐でひどい雨と風です。博物館の準備も一段落したので、家で電蓄の修理を始めました。

博物館では42シングルの電蓄を鳴らせるようにしているのですが、少し劣化が進んできているので、せっかくなので少しグレードの高いのにできないかということで、同じ42でもプッシュプルのコンソールがあったので、これを直すことにしました。

キャビネットは邪魔なのでシャーシとプレーヤだけ外して収蔵庫から持ってきました。スピーカはナショナルの10インチのフィールド型が付いていたのですが、あまり状態が良くないので置いてきました。フィールドエキサイタが別にあったはずですが、出力トランスごとなくなっているようです。収蔵庫のスペアパーツからプッシュプル用の出力トランスを探して一緒に持ってきました。

シャーシをまず点検します。アルミの表面が錆びて汚れています。どうやらネズミの巣になっていたようです。ほこりを取ってワイヤブラシで磨きました。

電蓄の修理 (2)2021年03月21日

シャーシ裏側

シャーシの裏側を見ると、かなりきれいです。はんだ付けや配線がきれいで、相当腕の良い人が組んだもののようです。

電源コードはゴムが硬化して危険なので交換。ヒューズがなく、細い針金(コードの芯線を1本抜いたらしい)が巻き付けてあるので、取り除いて正しいヒューズに交換しました。

電源スイッチのYコンデンサは危険なので削除。ネズミにかじられたコンデンサはもちろん交換します。ブロック型の電解コンデンサもリード線がボロボロなので交換、表から見えるので配線だけ切り落として内部にチューブラー型を追加しました。

やっと電源を入れられるのですが、珍しいことにB電源がチョークインプットになっています。おかげでB電圧が230Vくらいしかありません。ハムも大きいので、10μFのケミコンを1個追加してコンデンサインプットにします。これでBが300V近くになり、π型フィルタになったのでハムも小さくなりました。

大電力の放送局だけ何とか受信できるようになりました。何回かスイッチを入れたら電源スイッチが壊れました。虎の子のスイッチ付ボリュームに交換しました。

電蓄の修理 (3)2021年03月21日

修理後のシャーシ裏

この時代のラジオの典型で、ペーパーコンデンサは絶縁不良になっています。低周波段のカップリングのプラス側にはプラスの電圧が出ています。他にはそれほど異常な電圧は出ていないようですが、博物館で長く使うので、端から交換しておきました。オリジナルにはあまりこだわらずにフィルムコンデンサを使いました。高周波部のパスコンは、基本的なスーパーの回路では0.1μFを使うのですが、フィルムコンのほうがはるかに特性が良いので、容量は手持ちの適当なものを使っておきました。

音は出るのですが、スーパーにしては感度が低いのが気になります。
外部アンテナをつながないと聞こえません。6WC5は新品があったので交換してみましたが変わりません。42はプッシュプルなのに、1本がナショナル、1本はマツダで、マツダのほうは見た目でかなりぼけているようです。セルフバイアスなので、とりあえず動くようですが、何とかしたいものです。

電蓄が壊れました2021年03月28日

電蓄シャーシ裏

博物館ではコンソール型電蓄を動くようにしているのですが、久しぶりに電源を入れてみたら電気が入りませんでした。
電源スイッチのツマミがガタついていたので、大体原因は分かったのですが、道具がないのでシャーシを外して持ち帰って修理です。
思った通り、電源スイッチのナットが緩んで空回りしてスイッチの配線が切れただけでした。つなぎ直して修理完了です。
手作りの電蓄ですが、元々回転止めのツメを使っていませんでした。
細かいところの積み重ねが信頼性につながるという一例です。
土曜日に内覧会も済ませ、準備は完了です。

増刷が決まりました2021年03月31日

表紙イメージ

日本ラジオ博物館の本、『ラジオの技術・産業の百年史』の増刷が決まりました。昨年末の発売から3ヶ月での増刷です。ご購入、また、ご紹介いただいた皆様、ありがとうございました。